お客様から紹介頂いたサイトですが、司法書士と行政書士の比較について、検証されていました。http://gyouseishoshinoshinjitsu.web.fc2.com/index.html

そのサイトにも掲載されていますが、政府統計があります。以下、転載します。

 政府統計 e-statは、ここにあります。

 ここから、一番上のバー「調査項目を調べる」をクリックしてください。そして表示された画面の中から「統計に用いる分類(産業、職業等)・用語」をクリック、さらに「日本標準職業分類」をクリック。
「日本標準職業分類(平成21[2009]年12月統計基準設定) 」を見ることができます。この中から「専門的・技術的職業従事者 (20)」をクリック、17番の「法務従事者(6)」をクリック。
 この中に「司法書士」はあっても「行政書士」はありません。

 それどころか、念のため179番の「その他の法務従事者」の「詳細」を見てみますと、「不適合事例」にはっきりと「行政書士」とあります。政府統計がはっきり司法書士は法務従事者だけれども行政書士は違いますよ!と言っているのです。
 ちなみに行政書士がどこにあるかと言いますと、「専門的・技術的職業従事者 (20)」の中の24番「その他の専門的職業従事者」の更に下、249番の「他に分類されない専門的職業従事者」の「詳細」の中にあります。一見すると分かりますが、「他に分類しようがないけど、とりあえず素人じゃできないよね」という仕事が全部ここに入れられています。
 
 仲間になるのは、肥料検査員、生糸検査員、書画・骨董の鑑定人、調律師、人形浄瑠璃の人形着付師など、法律にほとんど関係ないものばかりです。特に探偵と同一視されているのは行政書士にとっては屈辱なんじゃないでしょうか。探偵は登録だけでできます。行政書士は一応試験がある国家資格です。探偵の中にはかなり悪質な者もいて、行政書士は「そういうのとは違う専門的調査を行える」という誇りを持っていた人もいるでしょう。それが政府統計にかかると同一視される。  

   実は職業分類はもうひとつあります。ハローワークで使っているものがそれです。

 ここでも、行政書士はほとんど同じ扱いです。ほとんど同じことを書くのは気が引けますので、ご興味のある方はご自身で探してみてください。やっぱりここでも、司法書士は法務従事者、行政書士は法務従事者にあらずとされています。

 話は変わりますが、裁判員裁判というのが導入されました。これの制度趣旨は、「法知識という前提を持たない一般人の素直な常識感覚を裁判に取り入れよう」というものだと言えます。従って、裁判員になれない人として、法律のプロが規定されています。このPDFをご覧ください。これの「就職禁止事由(法第15条)・・・裁判員の職務に就くことができない人」が、法律のプロだからなれない人のリストです。
 一見して明らかなように、司法書士はなれませんが、行政書士にそのような規定はありません。やはりここでも、国がはっきり法律で「行政書士は法律家ではない」と言っているのです。

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